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最終更新:2021年5月11日
キャンプへ行って、一番困るのは、「朝、起きられない」ときです。
「明日は、早めに朝食の準備をして、ちょっと遠くまで足を延ばそう」
そんな計画を立てていたのに、「朝になると起きられない!」
そんなことはありませんか。
こんな悩みを抱えている方は、キャンプマットとともに、寝袋(シュラフ)を
買い替えては如何ですか。
この記事では、そんな悩みにお答えします。
1.寝袋のおすすめ
2.寝袋の希望条件
3.寝袋の温度規格
4.まとめ
1.寝袋のおすすめ
ここでは、ファミリーキャンプに最適と思われる寝袋を紹介したいと思います。
あくまでも、ファミリーキャンプを意識しているため、封筒型としました。
1.1.マルチレイヤースリーピングバッグ
コールマン
3枚重ねという事で、他の寝袋より重いです。
この寝袋は、3枚の寝袋が重ねて、一つの寝袋になっています。
3枚とも別々に使用することができ、いろんなシーズンによって、
使い分けができ、夏なら、この1製品だけで、3人が寝ることもできる
優れモノです。4シーズン対応です。
ちなみに、3枚使用で使用限界温度が-11℃となっています。
快適温度は-5℃です。
一番内側の寝袋は、フリースで快適に過ごせるようになっています。
メーカーの快適温度を「実用使用温度」にすると、0℃ですので、
メーカーでは4シーズンと書かれていますが、3シーズン用として
購入されて方が良いと思います。
使用サイズ:90x200cm
収納サイズ:29x38x52cm
重量:4.9kg
材質:表地:ポリエステル、裏地:ポリエステル、中綿:ポリエステル
付属品:収納ケース
快適温度:-5℃
参考価格:12,000円
1.2.LOGOS 丸洗い3セパレーター・0
ロゴス
この製品も、3重になっているため、季節によって使い分けることができます。
ただ、コールマンの製品に比べて、重量が半分以下であることを考慮すると、
過度に期待してはいけないと思います。
丸洗いが出来て、使い勝手は良さそうですので、朝晩が冷えそうな時は、
別途毛布等を持参することをお勧めします。
使用サイズ:80x190cm
収納サイズ:28x28x42cm
重量:2.2kg
材質:表地:モイスポリソフト、裏地:抗菌モイスポリ、
中綿:ダイナチューブファイバー
付属品:収納ケース
適正温度:0℃
参考価格:9,790円
・材質に関してメーカーの注釈です。
注:モイスポリソフト
ソフトでしなやかな肌触り。
湿気を追放中細ポリエステルファイバーを高い打ち込み密度で織り上げ、よりソフトな仕上が
りに仕上げました。
熱圧力で織り物表面の隙間をつぶし、通気性を最適に調整しています。
就寝中の水分を円滑に排出し、ソフトな肌触りを実現しています。
注:モイスポリ
イージーケア・ウォッシャブルでいつも清潔。
ポリエステル織物に撥水加工を施し、汚れを寄せ付けず熱圧力加工で織物表面の隙間をつぶ
し、通気性能を調整しています。
注:ダイナチューブファイバー
中空繊維でより軽く、暖かく。
繊維を中空にすることで軽量化。さらにらせん状に絡ませることで保温力を従来に比べ10%向
上。独自のシリコン加工で繊維同士が独立し、ふかふかのロフトを実現しています。
1.3.ロゴス 丸洗いスランバーシュラフ・-2
この製品も、丸ごと洗えるようですので、小さいお子さんがいる家族には最適
な商品だと思います。
ただ、2℃という事で、「実用使用温度」を7℃として考えると、
5月や9月の高原では、少し寒いような気がしますので、毛布などを持参して
キャンプすることが大事なことだと思います。
使用サイズ:80x190cm
収納サイズ:27x27x38cm
重量:1.8kg
適合胸囲:約102cmまで
材質:表地:モイスポリ、裏地:抗菌モイスポリ、中綿:ダイナチューブファイバー
付属品:収納ケース
参考価格:7,810円
適正温度:2℃
連結可能
洗濯:大型洗濯機で丸洗いOK
2.寝袋の希望条件
この記事では、お子さんと一緒に出掛けるファミリーキャンプで大事な
ことを書いていきます。
2-1.洗えること
お子さんが小さい家族のファミリーキャンプをするときに考えなくては、
おねしょや汚れです。
寝る前に、水をこぼしたり、ジュースをこぼしたりするのは、当然起きます。
そんなことを考えると、寝袋は丸洗いができるものが最適です。
そして、必要条件です。
丸洗いができるという事は、ダウンの選択はありません。
もちろん、ダウンも洗えないわけではありませんが、洗濯機で丸洗いは
ほぼできませんので、選択肢から外しておきます。
最近では、ダウン自体に防水効果を持たせたものも出ていますが、
今回はダウンは外しておきます。
2-2.肌ざわり
寝るためには、肌触りがとても大事です。
特に小さいお子さんがいる場合は、肌触りが悪いと眠れません。
ですから、肌触りのいい寝袋がより選択肢の上位に来ます。
2-3.連結できること
小さいお子さんを連れてキャンプへ行き、テントで泊まる場合は、お子さんと一緒に寝てあげ
ないと、なかなか寝付けないものです。
お子さんは親の体温で安心して眠ることが出来ますので、寝袋は連結
できるタイプがベストです。
ダブルサイズという事も考えられますが、お子さんが少し大きくなると一人で
寝るようになるため、一人用を人数分が基本だと思います。
3.寝袋の温度規格
寝袋の規格というとかたっ苦しいですが、どんなキャンプをするかによって、
寝袋の性能が変わってきますので、重要なことですのでお付き合いください。
基準となる指標として、ヨーロピアンノーム(EN)という、規格が有ります。
温度に関する規格で、EN13537規格について簡単に追記しておきます。
・快適温度(コンフォート(Comfort)温度)
・下限温度(リミット(Limit)温度)
・極限温度(エクストリーム(Extreme)温度)
ごめんなさい。
この寝袋は最高峰の寝袋ですので、ダウンについて書かないと書きましたが、
例として、使わせて頂きます。
ある寝袋の例として、モンベルのアルパインダウンハガー800#1という
寝袋が有りますこの寝袋の
・使用可能温度:-10℃
・快適温度:-4℃
となっていますが、快適温度が「快適温度、コンフォート温度」を表し、
使用可能温度が「下限温度、リミット温度」を表します。
一般的に、「極限温度」で使うことは、あまり無いためか、日本のメーカーでは使用していないようです。
この中で、「快適温度」が安全に過ごせる温度を表しています。
ただし、この基準はヨーロッパの規格ですので、実際には、「快適温度」+5℃
下限温度+10℃が「実用使用温度」として選ぶといいでしょう。
さて、夏の平地だけでキャンプをするという事は少ないと思いますので、
3シーズン用を選ぶのが一般的です。
夏の暑い時期に、平地でキャンプをする場合は、ファスナーを全開にして、
布団のように使えばいいですし、避暑地を求めて高地でキャンプをすると
朝晩はかなり冷えますので、それなりの寝袋の性能が必要になります。
そこで、比較対象として、規格でチェックしましょう。
ただ、各メーカーによって、検定条件が違うようですので、代表的なメーカーについて
目安を書いていきます。
各メーカーのHPには「使用時の最適温度」などのバラバラの表記となっていますので、
ここでは、混同しないように、「実用使用温度」と表示させていただきます。
・モンベル(montbell)
日本のメーカーで大阪に本社があります。
モンベルの場合は、2014年度販売分より、EN13537規格に従って表示されているとのことです。
ですから、モンベル製品の場合はコンフォート温度を確認してください。
コンフォート温度とは、一般的な人が快適に寝られる温度を表しています。
ですから、コンフォート温度+5℃が「実用使用温度」になります。
・ナンガ(NANGA)
日本のメーカーで滋賀県に本社があります。
ナンガもEN13537規格に対応していますので、コンフォート温度を
確認してください。
ですから、コンフォート温度+5℃が「実用使用温度」になります。
・イスカ(ISUKA)
日本のメーカーで大阪に本社があります。
イスカでは最低使用可能温度を表示しており、HPでは、おおむね5℃~10℃を
プラスした温度が最適温度としているようですが、最低使用可能温度+10℃を
「実用使用温度」として使った方がいいと思います。
・ロゴス(LOGOS)
日本のメーカーで大阪に本社があります。
ロゴスの場合は、適正温度目安を表示しています。
ですから、+5℃が「実用使用温度」と考えましょう。
・スノーピーク(snowpeak)
日本のメーカーで新潟に本社があります。
スノーピークのHPより、寝袋には下限温度が表示されており、使用時には、
+5℃を快適温度としています。
HPには+5℃と書かれていますが、下限温度+10℃を「実用使用温度」に
した方がいいと思います。
・コールマン(colman)
コールマンはもちろんアメリカです。
コールマンジャパンの本社は東京にあります。
コールマンでは快適温度として表示されています。
快適温度+5℃を「実用使用温度」としましょう。
・キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG)
日本のメーカーで新潟に本社があります。
関連会社にはパール金属(株)が有ります。
キャプテンスタッグの場合は、HPより、使用温度目安が表示されており、
「実用使用温度」は+5℃で選んでほしいと書かれています。
・スナグパック(Snugpak)
イギリスで生まれたメーカーで、軍隊にも使われているということです。
表示方法は、快適外気温度及び下限外気温度で表示されています。
スナグパックの製品には、快適外気温度で表示されています。
+5℃を「実用使用温度」にしてください。
・ドイター(Deuter)
ドイターはドイツ生まれのメーカーで、使用温度目安で表示されています。
ドイターの製品はもちろんEN13537規格に準じています。
+5℃を「実用使用温度」にしてください。
・ドッペルギャンガーアウトドア(DOPPELGAGER OUTDOOR)
日本のメーカーで、大阪に本社があります。
ドッペルギャンガーアウトドアでは最低使用温度と書かれていますので、+10℃が
「実用使用温度」になるでしょう。
以上、各メーカーについて、見てきましたが、残念ながら、言葉自体も統一性が
ないようですので、購入する場合は冷静にカタログとできれば、近くのショップで
手に取って比較されることをお勧めします。
4.まとめ
寝袋(シュラフ)の温度による選び方を書いてきましたが、なかなか規格が
統一されていないため、自分好みの寝袋を選ぶことは難しいようです。
・「快適温度」「コンフォート温度」の時は、+5℃
・「下限温度」「使用可能温度」「リミット温度」の時は、+10℃
と考えて頂けるといいと思います。
ちなみに、「エクストリーム温度」「極限温度」というのもEN13537規格には定めがあるよ
うですが、この辺りの温度は、ファミリーキャンプではあまり関係ありませんので、無視しても良いと思います。
出来れば、近くのショップで手に取って、メーカーごとの表示の違いを体感してから、
インターネットで、購入するほうがいいのかもしれません。
ただ、お子さんと一緒に遊んで、寝る時間は大事なキャンプの行事だと思いますので、
納得してから、購入されることをお勧めします。
最後まで、ありがとうございました。
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